TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Spleen    
  Songs of a Wayfarer
憂鬱  
     ひとりのさすらい人の歌

詩: ダウスン (Ernest Dowson,1867-1900) イングランド
    Verses  Spleen

曲: アイアランド (John Ireland,1879-1962) イギリス   歌詞言語: 英語


I was not sorrowful,I could not weep
And all my memories were put to sleep.

I watched the river grow more white and strange,
All day till evening,I watched it change.

All day till evening I watched the rain
Beat wearily upon the window pane.

I was not sorrowful but only tired
Of everything that ever I desired.

Her lips,her eyes,all day became to me
The shadow of a shadow utterly.

All day mine hunger for her heart became
Oblivion,until the evening came

And left me sorrowful inclined to weep
With all my memories that could not sleep.

ぼくは悲しくはなかったし、泣くほどのこともなかった
ぼくのすべての記憶が眠りにつこうとしていた

ぼくは見つめていた 川がしだいに白く不思議に変わっていくのを
昼間から夜までずっと、ぼくはその変化を見つめていた

昼間から夜までずっと、ぼくは見つめていた 雨が
物憂く窓ガラスを叩いているのを

ぼくは悲しかったのではない、ただうんざりしていただけだ
かつてぼくが望んでいたすべてのことに

彼女のくちびる、彼女の瞳、昼の間じゅうはぼくには
ひとつの影のまた影にと完全になってしまった

昼の間じゅう彼女の心を求める渇望も
忘却となった、夕暮れが来たときまで

そしてぼくを悲しみで泣きたい思いにしたのだ
眠ることのできぬたくさんの思い出とともに

( 2018.01.28 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ