爽やかな五月に 優しき歌 |
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月の光のこぼれるやうに おまへの頬に 溢れた 涙の大きな粒が すぢを曳いたとて 私は どうして それをささへよう! おまへは 私を だまらせた... <<星よ おまへはかがやかしい <<花よ おまへは美しかつた <<小鳥よ おまへは優しかった ・・・私は語つた おまへの耳に 幾たびも だが たつた一度も 言ひはしなかつた <<私は おまへを 愛してゐる と <<おまへは 私を 愛してゐるか と はじめての薔薇が ひらくやうに 泣きやめた おまへの頬に 笑ひがうかんだとて 私の心を どこにおかう? |
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優しき歌
( 2005.05.15 藤井宏行 )