Toujours Op.21 Poëme d'un jour |
永久に ある1日の詩 |
Vous me demandez de ma taire, De fuir loin de vous pour jamais, Et de m'en aller,solitaire, Sans me rappeler qui j'aimais! Demandez plutôt aux étoiles De tomber dans l'immensité, À la nuit de perdre ses voiles, Au jour de perdre sa clarté, Demandez à la mer immense De dessécher ses vastes flots, Et,quand les vents sont en démence, D'apaiser ses sombres sanglots! Mais n'espérez pas que mon âme S'arrache à ses âpres douleurs Et se dépouille de sa flamme Comme le printemps de ses fleurs! |
あなたは僕に黙れという どこか遠くに、永久に行ってしまえという そしてひとりでいろという 僕の愛した人のことを忘れてしまえと! それよりも 星たちに夜空から落ちろと 夜には 黒いヴェールを捨てよと 昼には その輝きを捨てよと 命じる方が ずっといい 広い海に言ってみろよ その膨大な水を枯らせと 風が激しく吹くときには その陰気なすすり泣きは静まれと でも決して期待はするな 僕の魂が苦しみを捨て この燃える情熱を捨て去ることを 春が花たちを見捨てられないのと同じように |
いつも淡々として、楚々として美しいフォーレの歌曲の中では珍しく、激しい怒りをぶつけている曲です。普段温厚な人を怒らせると怖いといいますがまさにそんな感じで、聴いていても面白いです。ちょうどこの曲を作曲していたころ、フォーレは婚約を解消されるという目にあっていました。そんな辛い経験がこの曲、あるいは第3曲目の「さよなら」に色濃く出ていると聴いてもあながち間違いではないでしょう。ここでド迫力を出せるのはやはりスゼーのバリトン、Philips盤(旧録)の方のうたを好んで聴いています。ナタリー・シュトゥッツマンの歌もピアノのカトリーヌ・コラールの名演もあいまってなかなか素敵。彼女の録音では「出会い」はいまひとつピンときませんでしたがこの曲と次の「さよなら」は絶品でした。あとはなぜか3曲の中で「出会い」でなくこの曲だけを収録しているロス・アンヘレスの歌あたりが注目でしょうか。
( 2005.04.16 藤井宏行 )