わすれな草 |
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袂(たもと)の風を身にしめて ゆふべゆふべのものおもひ. 野ずゑはるかにみわたせば わかれて來ぬる窓の灯(ひ)の なみだぐましき光かな 袂をだいて木によれば やぶれて落つる文がらの またつくろはむすべもがな わすれな草よ なれが名を なづけし人も泣きたまひしや |
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( 2017.05.02 藤井宏行 )