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Glitter and Be Gay    
  Candide
キラキラでキャピキャピ  
     ミュージカル「キャンディード」

詩: ウィルバー (Richard Wilbur,1921-2017) アメリカ
      

曲: バーンスタイン (Leonard Bernstein,1918-1992) アメリカ   歌詞言語: 英語


詩:著作権のため掲載できません。ご了承ください
[クネゴンデ]
キラキラでキャピキャピ
それがあたしの演じるキャラ
あたしはこのパリで フランスの
あたしの魂をねじ曲げられて
汚れた役をやらされてるの
犠牲になって つらい つらいこの状況に

ああミジメなあたし!もしも留まってたなら
貴族のお母さまのもとに
あたしのバージンは穢れないままだったでしょう
お嫁入りのお話がまとまるまで
大公さまか そんなような人のところに

ああ こんなはずじゃなかった むごい運命が
あたしを連れ込んだの この金ピカの鳥かごに
高貴な身分に生まれながら
ここであたしは打ち枯らしてる 自分の羽を
ああ!悲しみを歌ったって何にもならないのに

だけどもちろん あたしは乱痴気騒ぎも好きよ ハハ!
嫌いってわけじゃないわ シャンパンもね ハハ!
あたしのドレス 鬼のように高価よ ハハ!
たぶんこれで文句言うのはアホだわ...

もう結構
苦い涙にくれるのは!
セレブなところを見せてやりましょ
明るくゴキゲンに振舞って...
アア...


真珠とルビーの指輪...
ああ なんでこんな俗世のガラクタが
代わりになるのよ 失われた名誉の?
これで埋め合わせられるというの
あたしの落ちぶれた境遇が
買われたのよあたしも これみたいにとても酷い値段で?

ブレスレット... ペンダント...
乾かせるのかしら あたしの涙を?
逸らさせてくれるの あたしの目を恥辱から!
最高に輝いてるブローチは
守ってくれるのかしら あたしを非難から?
とても清らかなダイアモンドが
清めてくれるの あたしの名を?

だけどもちろん このガラクタだってカワイイわよ ハハ!
あたし おお 嬉しいわ あたしのサファイアがスターで ハハ!
いやむしろこの二十カラットのイヤリングが好きかしら ハハ!
あたしは清らかでなくたって 少なくともこの宝石はそうよ!

もう結構
あたし着けるわ このダイヤのネックレスを
セレブなところを見せてやりましょ
陽気に堂々と振舞って...
アア...

ご覧なさい どれほど大胆にあたしが隠してるかを
このひどい ひどい恥辱を あたしが感じている
アア...

(詞は大意です)

私がこの曲を知ってはまっていた1990年頃は、バーンスタインが改訂してカレーラスとかルードヴィッヒなんていう大物歌手を起用して再録音したものがあったものの日本ではほとんど知られざる作品でしたが、2000年代に入って日本でも宮本亜門さんが積極的に取り上げたおかげかかなりポピュラーになりました。知られざる私だけの曲のひとつにしていた私としては嬉しさ半分 残念さ半分といったところでしょうか。この曲は中でも一番有名なナンバー、ヒロインで貴族の娘クネゴンデが運命に弄ばれてパリの娼婦となり、その運命を(建前で)嘆き、そして本音でウキウキとコロラトゥーラの技巧を駆使して歌い上げるかなり本格的なアリアです。そういったひねり具合の歌詞がとても面白いので、できれば全部訳したいのですが著作権の関係でこんな感じのご紹介となってしまいます。

( 2017.03.05 藤井宏行 )


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