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座布団    
 
 
    

詩: 山之口獏 (Yamanokuchi Baku,1903-1963) 日本
      

曲: 高田渡 (Takada Wararu,1949-2005) 日本   歌詞言語: 日本語


土の上には床(とこ)がある
床の上には畳がある
畳の上にあるのが座布団で
その上にあるのが楽という
楽の上にはなんにもないのでしょうか

どうぞお敷きなさいとすすめられて
楽に坐るさびしさよ
土の世界をはるかに見おろしているかのように
住み馴れぬ世界がさびしいよ

土の上には床がある
床の上には畳がある
畳の上にあるのが座布団で
その上にあるのが楽という
楽の上にはなんにもないのでしょうか



山之口の哲学的な詩に飄々としたメロディをつけてなんとも言えない趣の歌を高田は書きました。大工哲弘の歌うカバーもあり高田自身の歌うもの同様なかなか良い味わいです。山之口の詩はもう少し硬い感じですが、ここでは高田が少し言葉をアレンジした歌われる歌詞をご紹介します。原詩は8行で、「土の上には」の最後の繰り返しはありません。

( 2017.02.18 藤井宏行 )


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