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Im Feld ein Mädchen singt   Op.50-3  
  6 Lieder
野原で少女が歌っている  
     6つの歌

詩: ズースマン (Margarete Susman,1872-1966) ドイツ
      

曲: シベリウス (Jan Sibelius,1865-1957) フィンランド   歌詞言語: ドイツ語


Im Feld ein Mädchen singt...
Vielleicht ist ihr Liebster gestorben,
Vielleicht ist ihr Glück verdorben,
Dass ihr Lied so traurig klingt.

Das Abendrot verglüht,
Die Weiden stehn und schweigen,
Und immer noch so eigen
Tönt fern das traurige Lied.

Der letzte Ton verklingt.
Ich möchte zu ihr gehen.
Wir müssten uns wohl verstehen,
Da sie so traurig singt.

Das Abendrot verglüht,
Die Weiden stehn und schweigen.

野原で少女が歌っている
恋人が死んだのだろうか
幸せが消え去ったのだろうか
あの娘の歌はそんな風にとても悲しく響く

夕焼けは燃え尽き
野原は黙ってたたずんでいる
だがそれでも不思議なことに
はるか遠くで悲しい歌声は聞こえる

最後の音が消えた
ぼくはあの娘のところへ行ってみたい
ぼくらは互いによく知り合えるはずだから
それほどあの娘は悲しく歌ってるんだ

夕焼けは燃え尽き
野原は黙ってたたずんでいる


Op.50のドイツ語の詩につけた歌曲の中では一番シベリウスらしいメロディの印象深い作品です。それだけに取り上げられる頻度も他の曲に比べて多いのですが、これまで詩人の著作権が切れておりませんでしたので取り上げるのを遠慮しておりました。昨年末でようやく著作権フリーとなりましたので暖めてあった訳詞を原詩とともにアップします。シベリウスが好んで取り上げているスウェーデン語の詩人ルネベルイの詩に通じる雰囲気の詩ですね。つけられた音楽も通じるものがありました。

( 2017.01.29 藤井宏行 )


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