TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Along the stream    
  Saudades
流れに沿って  
     郷愁

詩: クランマー−ビング (Launcelot Alfred Cranmer-Byng,1872-1945) イギリス
      自遣 原詩: Li Tai-Po 李大白

曲: ウォーロック (Peter Warlock,1894-1930) イギリス   歌詞言語: 英語


The rustling nightfall strews my gown with roses,
And wine-flushed petals bring forgetfulness
Of shadow after shadow striding past.
I arise with the stars exultantly
and follow the sweep of the moon
along the hushing stream,where no birds wake.
Only the far-drawn sigh of wary voices
whispering: farewell.

さざめく夜更けは振り撒く 私のガウンにバラを
そしてワインに火照った花びらは忘却をもたらす
影また影を通り過ぎる
私は起き上がる 星たちと共に 興奮して
そして追って行く 月の行く先を
静かな小川に沿って そこでは鳥は目を覚まさずにいる
ただ彼方に洩れる吐息 注意深い声の
ささやきながら:お別れを


李白の原詩は分かっていて「自遣」というタイトルです。自ら家に帰るといった感じでしょうか。
詩はこんな感じです。

對酒不覺暝
落花盈我衣
醉起歩溪月
鳥還人亦稀

だいぶ英訳とは違う感じですので、大意を記すと「酒を飲んでいて暗くなっても目覚めなかった/散って来る花びらが服の上に降りかかる/酔っ払いながら月の照る渓谷を歩く/鳥も巣に帰り 人の姿もほとんどない」
と李白お得意の酒飲みの歌でした。

( 2017.01.29 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ