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子どもの村    
 
 
    

詩: 北原白秋 (Kitahara Hakusyuu,1885-1942) 日本
    子供の村 (1925)  

曲: 弘田龍太郎 (Hirota Ryutarou,1892-1952) 日本   歌詞言語: 日本語


子どもの村は子どもでつくろ
みんなでつくろ
赤屋根 小屋根 ちらちらさせて
みんなで住まうよ

子どもの村は垣根なぞよそよ
ほんとによそよ
草花野菜あつちこつち栽(う)ゑて
すず風 小風

子どもの村は子どもできめよ
みんなできめよ
村長さんを一人 みんなで選び
みんなで代(かわ)ろ

子どもの村は早起きばかり
鶏(こけこ)と起きて
朝のうち御本 お午(ひる)から外へ
はたらいて歌はう

子どもの村は子どもで護ろ
みんなで守ろ
てんでの仕事 てんでにわけて
みんなで励まう

子どもの村は仲よし小よし
喧嘩(いさかい)せずに
てんでに助け てんでに仕へ
樂しんで遊ばう

子どもの村はお伽の村よ
お夢の里よ。
星の夜 話 月の夜 お笛
すやすや眠(ね)よよ

子どもの村はいつでも子ども
いつでも春よ
子どもの祭 おてんとさんの~輿
わっしよ わっしよ わりしよな



大正デモクラシーの余韻でしょうか。子供向けの詩にしてはかなりラジカルな内容です。民主主義どころか共産主義のコミューンまで連想してしまう激しさを私は感じてしまいました。
弘田のメロディはそんなことは微塵も感じさせないいつもの弘田節。シンプルで分かりやすく流れて行きます。歌詞が歌詞だけに今も昔もあまり歌われることは多くはないのでしょうね。

( 2017.01.27 藤井宏行 )


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