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紅屋の娘    
 
 
    

詩: 野口雨情 (Noguchi Ujyou,1882-1945) 日本
      

曲: 中山晋平 (Nakayama Shinpei,1887-1952) 日本   歌詞言語: 日本語


紅屋で娘の言ふことにや
サノ 言ふことにや

春のお月さま薄ぐもり
ト サイサイ うす曇り


お顔に薄紅つけたとさ
サノ つけたとさ

私も薄紅つけよかな
トサイサイ つけよかな


今宵もお月さま 空の上
サノ 空の上

一刷(はけ)さらりと染めたとさ
トサイサイ 染めたとさ


私も一はけ染めるから
サノ 染めるから

袂(たもと)の薄紅下さいな
トサイサイ 下さいな



原詩は少女雑誌「令女界」 大正14年3月号に掲載された「春の月」で、のちの昭和4年に佐藤千夜子が吹き込んだ有名な録音の時にはタイトルが「紅屋の娘」となりました。民謡調ののどかな曲なので今の世では気づきにくいですが、若い女性に関心の高いメイクアップのことを洒落っ気たっぷりに歌にしておりますから、当時としてはガールズポップスの代表選手みたいな感じだったのではないでしょうか。そう思って佐藤千夜子のSP復刻など聴くととても面白いところです。

( 2017.01.14 藤井宏行 )


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