TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Du sagst mir,dass ich keine fürstin sei    
  Italienisches Liederbuch
侯爵夫人様じゃないんだからって、あたしに言うけど  
     イタリア歌曲集

詩: ハイゼ (Paul Heyse,1830-1914) ドイツ
    Italienisches Liederbuch-Rispetti 105 Du sagst mir,dass ich keine fürstin sei 原詩:イタリア詞

曲: ヴォルフ (Hugo Wolf,1860-1903) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Du sagst mir,daß ich keine Fürstin sei;
Auch du bist nicht auf Spaniens Thron entsprossen.
Nein,Bester,stehst du auf bei Hahnenschrei,
Fährst du aufs Feld und nicht in Staatskarossen.
 Du spottest mein um meine Niedrigkeit,
Doch Armut tut dem Adel nichts zu Leid.
 Du spottest,daß mir Krone fehlt und Wappen,
Und fährst doch selber nur mit Schusters Rappen.

侯爵夫人様じゃないんだからって、あたしに言うけど、
そういうあんただってスペイン王家のご出身というわけでもないじゃない。
そうよ、大好きな人、あんたなんか鶏の声聞いて起き上がったら
畑にお出ましじゃない、ご立派な馬車に乗っていくわけでもなくね。
 あんたはあたしの身分が低いって笑い者にするけど、
貧しくても心の気高さはなくしていないわ。
 冠も紋章もないくせにとあたしを笑い者にするけど、
あなただってご自身のおみ足をつかってお出かけになるんじゃないこと。


次の曲と共に身分の高低をテーマにした作品であるが、この曲は恋人同志が相手の身分の低さを詰り合うが、結局どちらも似たもの同志である。愛する者同志の子供じみた戯言に第三者が踏み込む余地は無さそうだ。第4行の「お出まし」(faehrst)が何の乗り物か、ここでは特定させない(ご立派な馬車でないことは述べられる)が、最終行で「Schusters Rappen」(靴屋の馬)であることが明かされる。これは慣用句で「歩いて」いくことを意味する(靴屋にとっては靴が馬ということだろうか)。この「fahren」が話題になるところでヴォルフは巧みにトリルを用いて茶化している。

ボニー&パーソンズ:丁寧な歌いぶりで惹き付けられる。
マティス&エンゲル:強さと繊細さを併せもった魅力的な演奏。
ゼーフリート&ヴェルバ:歌、ピアノともにコミカルな表情を交えて雄弁に語る。
アップショー&ドイチュ:芯のある声で表情豊かに歌う。

( 2004.10.24 フランツ・ペーター )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ