君恋し |
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木枯らし吹きて 想いは深し 夕日は沈みて あわれを誘う 君恋し わが胸はもゆる 思えば いとしき 誰の姿よ 夕闇せまりて 星影あわし み寺に光れば 楽の音ひびく 君恋し わが胸はもゆる 思えば いとしき 誰の姿よ ふるさと離れて 遠く来し いま我れ 夜ごとに夢見て 在りし日の面影 君恋し わが胸はもゆる 思えば いとしき 誰の姿よ |
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戦前は二村定一の歌で、戦後はフランク永井のカバーで大ヒットした、もしかすると佐々の代表作と呼んでよいこの歌、実は作曲された時には佐々自身の詞がついていました。この自らの歌詞でゆかりの浅草オペラの女性歌手・高井ルビーに吹き込ませたSPが1926年にリリースされており、歌詞はそこから取らせて頂きました。二村が吹き込むにあたり1928年、時雨音羽によって歌詞が書き換えられておなじみの「宵闇せまれば」のフレーズで始まるものに変わりました。
( 2016.12.10 藤井宏行 )