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Errichtet keinen Denkstein    
  Fünf Sonette an Orpheus
建てるなかれ 記念碑は  
     5つのオルフェウスに寄せるソネット

詩: リルケ (Rainer Maria Rilke,1875-1926) オーストリア
    Die Sonette an Orpheus I 5 

曲: ラウタヴァーラ (Einojuhani Rautavaara,1928-2016) フィンランド   歌詞言語: ドイツ語


Errichtet keinen Denkstein. Laßt die Rose
nur jedes Jahr zu seinen Gunsten blühn.
Denn Orpheus ists. Seine Metamorphose
in dem und dem. Wir sollen uns nicht mühn

um andre Namen. Ein für alle Male
ists Orpheus,wenn es singt. Er kommt und geht.
Ists nicht schon viel,wenn er die Rosenschale
um ein Paar Tage manchmal übersteht?

O wie er schwinden muß,daß ihrs begrifft!
Und wenn ihm selbst auch bangte,daß er schwände.
Indem sein Wort das Hiersein übertrifft,

ist er schon dort,wohin ihrs nicht begleitet.
Der Leier Gitter zwingt ihm nicht die Hände.
Und er gehorcht,indem er überschreitet.

建てるなかれ 記念碑は ただバラを
毎年 彼のために咲かせるがいい
なぜならそれはオルフェウス 彼の変身なのだ
あれやこれやの われらは苦労する必要はない

他の名を求めることに 誰であれ
それはオルフェウスだ 歌っているならば 彼は来て行くのだ
それはもう大変なことではなかろうか 彼がバラの水盤よりも
ほんの数日でも長くとどまることがあれば?

ああ如何にして彼は消えねばならぬのか そのことを理解するが良い!
例え彼自身が消えゆくことを恐れていたとしても
彼の言葉がこの存在を超える時に

彼はもうあそこにいる そなたらがついては行けぬところに
リュートの格子も彼の手を留めることはない
そして彼は従って行く 踏み越えて行きながら


曲集を纏めたページに全体のコメントを記載しています。
   Fünf Sonette an Orpheus 5つのオルフェウスに寄せるソネット

( 2016.10.29 藤井宏行 )


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