Daß doch gemalt all deine Reize wären Italienisches Liederbuch |
君の魅力がすべて描かれて イタリア歌曲集 |
Daß doch gemalt all deine Reize wären, Und dann der Heidenfürst das Bildnis fände. Er würde dir ein groß Geschenk verehren, Und legte seine Kron' in deine Hände. Zum rechten Glauben müßt' sich bekehren Sein ganzes Reich bis an sein fernstes Ende. Im ganzen Lande würd' es ausgeschrieben, Christ soll' ein jeder werden und dich lieben. Ein jeder Heide flugs bekehrte sich Und würd' ein guter Christ und liebte dich. |
君の魅力がすべて描かれて、 異教徒の領主がその肖像を目にすればいいのになぁ。 そうしたら、領主は君に立派な贈り物をして、 彼の冠を君の手に渡すことだろう。 彼の領土は隅々までくまなく あるべき信仰に改宗させられるだろう。 国中にお達しが出ることだろう、 みなキリスト教徒になり、君を愛するようにと。 すると異教徒たちはすぐに改宗して、 よきキリスト教徒になり、君を愛することだろう。 |
彼女の魅力の前ではどんなに身分の高い人でも信仰を変えてまでひれ伏すだろうという、これもまた口説き上手なイタリア伊達男のラブソングである。
ヴォルフの曲は詩の内容を汲んで情熱的だが、最後は優しい口調になり、歌い手の演技力が聴き所である。
トマス・アレン&パーソンズが起伏に富みながらも安定した歌いぶりで、パーソンズも見事だった。
F=ディースカウ&ムーアはやはりダントツの上手さ。ムーアも歌と一心同体。
ベーア&ドイチュは、他のどの演奏よりもゆっくりとしたテンポで終始穏やかで安定した演奏。クライマックスでも力まず自然体なので、ベーアの長所を最大限に生かした解釈と言えるだろう。
( 2003.9.22 フランツ・ペーター )