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Loveliest of Trees    
  The Western Playland
一番いとおしい花  
     西方の遊び場

詩: ハウスマン (Alfred Edward Housman,1859-1936) イングランド
    A Shropshire Lad 2 Loveliest of Trees

曲: ガーニー (Ivor Gurney,1890-1937) イギリス   歌詞言語: 英語


Loveliest of trees,the cherry now
Is hung with bloom along the bough,
And stands about the woodland ride
Wearing white for Eastertide.

Now,of my threescore years and ten,
Twenty will not come again,
And take from seventy springs a score,
It only leaves me fifty more.

And since to look at things in bloom
Fifty springs are little room,
About the woodlands I will go
To see the cherry hung with snow.

この世で一番いとおしい花 桜は今
枝いっぱいに咲き誇りながら
森の乗馬道の傍らに立っている
復活祭の真っ白い衣装を着て

私の寿命の70歳のうち
20年はもう戻ってこない
70年分の春からその年を引けば
もはや50年しか残っていないのだ

この花の盛りを眺めるには
50年分の春ではあまりに少ない
だから私は森の道に行く
雪のように白い桜を見るために

詩集「シュロップシャーの若者」2番目の詩。バターワースやサマヴェルも見事な歌にしていますが、ガーニーのものも弦楽4重奏の伴奏の効果もあり実にしみじみと美しいです。ヴァイオリンのオブリガートと掛け合いながら歌を紡ぎ出していくところはため息もの。

( 2016.07.30 藤井宏行 )


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