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Malurous qu'o uno fenno    
  Chant d'Auvergne Vol.3
不幸なやつだ 女房を持ってるやつは(ブーレ)  
     オーベルニュの歌 第3集

詩: フランス語の民謡 (chanson folklorique,-) 
      

曲: カントルーブ (Marie-Joseph Canteloube de Malaret,1879-1957) フランス   歌詞言語: オック語


Malurous qu’o uno fenno,
Maluros qué n’o cat!
Qué n’o cat n’en bou uno
Qué n’o uno n’en bou pas!
Tradèra,ladèri dèrèro
ladèra,ladèri dèra.

Urouzo lo fenno
Qu’o l’omé qué li cau!
Urouz inquéro maito
O quèlo qué n’o cat!
Tradèra,ladèri dèrèro
ladèra,ladèri dèra.

不幸なやつだ 女房を持ってるやつは
不幸なやつだ 持ってないやつも!
持ってないやつは絶対欲しいし
持ってるやつは欲しくない!
トラデラ ラデリ デレーロ 
ラデラ ラデラ デラ

幸せな女だ
好きな男と一緒になったやつは
だけど一番幸せなのは
男なんか持たない女
トラデラ ラデリ デレーロ 
ラデラ ラデラ デラ



勢いのある3拍子のリズムで、生き生きと歌われる、オーヴェルニュの歌でも屈指の傑作です(と私は思う)。なお、歌詞の内容についてはノーコメントです。
オーヴェルニュの歌を初めて聴いた時は、あの独特の掛け声がすごく気になったのですが(ティーリウリウラウラとかレロレロレロとかスンスンベニベニとか、変ですよね)、素朴な歌とカントルーブ編曲の管弦楽の味わいとで次第に好きになってきました。この曲の良さを教えてくれたのは、マドレーヌ・グレイのSP復刻盤で、SP特有の遠くから聴こえるような管弦楽が曲想にぴったりとはまって、またグレイの少年のようにも聴こえる声で、この曲集を堪能できます(抜粋なのが残念ですが、この曲をお好きな方は是非持つべき歴史的名盤です)。このおかげで、世評の高いダウラツやキリ・テ・カナワのを聴いても、今ひとつ難癖しか付けられなくなってしまいました。どなたかメゾソプラノでグレイに負けないようないい味を出している演奏を御存知でしたら教えて下さい。

( 1998.07.27 藤井宏行 )


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