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Loveliest of trees    
  A Shropshire Lad
この世で一番いとおしい花  
     シュロップシャーの若者

詩: ハウスマン (Alfred Edward Housman,1859-1936) イングランド
    A Shropshire Lad 2 Loveliest of Trees

曲: サマヴェル (Arthur Somervell,1863-1937) イギリス   歌詞言語: 英語


Loveliest of trees,the cherry now
Is hung with bloom along the bough,
And stands about the woodland ride
Wearing white for Eastertide.

Now,of my threescore years and ten,
Twenty will not come again,
And take from seventy springs a score,
It only leaves me fifty more.

And since to look at things in bloom
Fifty springs are little room,
About the woodlands I will go
To see the cherry hung with snow.

この世で一番いとおしい花 桜は今
枝いっぱいに咲き誇りながら
森の乗馬道の傍らに立っている
復活祭の真っ白い衣装を着て

私の寿命の70歳のうち
20年はもう戻ってこない
70年分の春からその年を引けば
もはや50年しか残っていないのだ

この花の盛りを眺めるには
50年分の春ではあまりに少ない
だから私は森の道に行く
雪のように白い桜を見るために

歌曲集としての知名度はバターワースのものに圧倒的に負けておりますが、イギリス歌曲作曲家としては彼よりも一日の長があるアーサー・サマヴェルの書いたこの歌曲集もまた決して見逃すことのできない傑作揃いの歌曲集です。第1曲目はくしくもバターワースのものと同じ詩を持ってきておりますが、これに限らずこの作品、10曲のうち4曲がバターワースが曲をつけたのと同じ詩を持ってきております。また、同名の歌曲集に限定しなければ更に2曲、バターワースの歌曲とかぶる詩があり、その聴き比べも興味深いところです。この詩はハウスマンの詩集の2番目に当たりますし、歌曲集の冒頭を飾るのにふさわしい内容ではあります・サマヴェルの書いたメロディはイギリス民謡風の素朴なもの。どこか懐かしい響きが若いのに諦観溢れるこの主人公に感情移入しているようでなかなか素敵です。

( 2016.07.02 藤井宏行 )


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