Alexander's Ragtime Band |
アレキサンダーズ・ラグタイムバンド |
詩:著作権のため掲載できません。ご了承ください
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さあ聴こう! さあ聴こう! アレキサンダーラグタイムバンドを! さあ聴こう! さあ聴こう! サイコーのバンドだぜ この土地の! ビューグルを演奏するぞ 今まで聴いたことのない風に 戦争に行く気になっても当然なくらい 全くサイコーのバンドだぜ ねえいとしい君 さあおいでよ!さあおいでよ!君の手を取って連れてくよ あの男のところへ 愉快な男さ バンドのリーダーなんだ だからもし聴きたけりゃ「スワニー川」をラグタイムで さあ聴こう さあ聴こう アレキサンダーのラグタイムバンドを (有名なコーラス部分のみの大意を訳しました) |
アーヴィング・バーリンの出世作ともいえる曲。ノリノリのパンチのあるリズムとメロディでジャズやゴスペル、ソウル系のシンガーに多数カバーされていて、今でも良く聴くことができます。ビューグルというのは軍隊ラッパのことで、これがバンドで見事に吹き鳴らされると兵隊になりたくなる、っていうのはブラックユーモアですね。このあとすぐに第一次世界大戦が始まり、やがてアメリカの若者たちもヨーロッパへと戦争に駆り出されることになることを思うとなんともほろ苦いフレーズです。それと今回歌詞を見て初めて気づいたのですが、「「スワニー川」をラグタイムで」の部分、フォスターのあの有名なメロディーをちゃんと織り込んでいるのですね。
日本でも戦前のジャズソングが一世を風靡した時代には日本語の歌詞をつけて広く歌われていたようですが、さすがに今は日本語で歌う人はいないようです。また作曲の翌1912年にはタイタニック号が沈没する事故が起きていますが、これを題材とした1997年の映画では沈み行く船の楽団員たちがこのメロディを奏でながら船と運命を共にするというところで絶妙の効果をあげています。
( 2016.06.25 藤井宏行 )