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Uvy,zachem ona blistaet    
 
ああ なぜ彼女は輝いているのか  
    

詩: プーシキン (Aleksandr Sergeyevich Pushkin,1799-1837) ロシア
      Увы,зачем она блистает (1820)

曲: アリャビエフ (Alexander Aleksandrovich Alyabyev,1787-1851) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Uvy,zachem ona blistaet
Minutnoj,nezhnoj krasotoj?
Ona primetno uvjadaet
Vo tsvete junosti zhivoj...

Zhizn’ju molodoju
Nedolgo naslazhdat’sja ej;
Nedolgo radovat’ soboju
Schastlivyj krug sem’i svoej.

Bespechnoj,miloj ostrotoju
Besedy nashi ozhivljat’
I tikhoj,jasnoju dushoju
Stradal’tsa dushu uslazhdat’.

Speshu v volnen’i dum tjazhelykh,
Sokryv unynie moe,
Naslushat’sja rechej veselykh
I nagljadet’sja na nee.

Smotrju na vse ee dvizhen’ja,
Vnimaju kazhdyj zvuk rechej,
I mig edinyj razluchen’ja
Uzhasen dlja dushi moej.

ああ なぜ彼女は輝いているのか
束の間の 穏やかな美しさに?
彼女は目に見えて色褪せる
その若々しい色艶が...

若い人生は
長くはない それを楽しめるのは
長くはないのだ 自らを楽しませる時は
家族の幸せな輪も

気の置けない 甘美な鋭さの
私たちを元気にする会話も
そして穏やかな 汚れない魂が
苦しんでいる者の魂を喜ばせることも

私は急いでこの重い思考を掻き立てて
私は隠すのだ この憂鬱を
じっと耳傾ける 陽気なおしゃべりに
そしてじっと彼女を見る

私はその動きのすべてを見て
言葉のひとつひとつに耳を傾ける
そして 別れのただ一瞬だけが
私の魂には恐ろしいのだ


「ナイチンゲール」以外のアリャビエフの作品は本国ロシアではともかく、ほとんど聴かれることはないのですが、なかなか魅力的なものがいくつもあります。これは彼の同時代人プーシキンの1820年、コーカサスへ追放中に書かれた詩につけた曲です。恋の歌ではありますがなんとも屈折した思いの吐露に、アリャビエフはなぜか清々しいポロネーズのメロディをつけました。ちょっと詩を読みながら聴くと違和感がありますが、この美しいメロディには抗いがたいものがあります。

( 2016.06.11 藤井宏行 )


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