Klinge,klinge,mein Pandero Spanisches Liederbuch(Weltliche Lieder) |
世俗歌曲第1番 「鳴れ、鳴れ、わたしのパンデーロ」 スペイン歌曲集_世俗歌曲集 |
Klinge,klinge,mein Pandero, doch an andres denkt mein Herz. Wenn du,muntres Ding,verständest meine Qual und sie empfändest, jeden Ton,den du entsendest, würde klagen meinen Schmerz. Bei des Tanzes Drehn und Neigen schlag' ich wild den Takt zum Reigen, daß nur die Gedanken schweigen, die mich mahnen an den Schmerz. Ach,ihr Herrn,dann will im Schwingen oftmals mir die Brust zerspringen, und zum Angstschrei wird mein Singen, denn an andres denkt mein Herz. |
鳴れ、鳴れ、わたしのバンデーロ でもわたしが考えるのは別のこと 陽気な楽器よ、もしおまえに わたしの気持ちが伝わり、わかってくれたなら おまえの鳴らす音は 苦しみの響きになるだろうに 輪を描いて回り、かがみ込み、 激しいリズムでわたしは踊る わたしの心を苦しめる この考えをとめるために ああ、みなさん、こうして踊っていても わたしの心ははり裂けそう わたしの歌は苦痛の叫びになりそう なぜってわたしが考えているのは別のことなのだから ※バンデーロ:タンブリンに似てより大型のスペインの民族楽器。現在ブラジルのサンバで使われることで知られる。 |
このスペインの踊り子が考えることとは何でしょうか。おそらく株価の下落や持病の悪化などではなく恋の悩みということになるのでしょうね・・・。中庸のテンポとの指定があり、物憂げで淡々とした感じもする4分の3拍子の舞曲です。
耳に出来たのは四種。ヴォルフ協会の戦前のSP音源ではギリシャのソプラノ、アレキサンドラ・トリアンティとコンラート・ボスのピアノで演奏されていますが、速めのテンポを基本に緩急自在の演奏です。シュヴァルツコップは全集のと58年のライブを聴きました。よりインテンポを心がけて悲しげに歌っています。最新のオッターは、大げさにならないのに多彩な感情表現が素晴らしいと思い、一番好感を持ちました。
( 2003.1.5 甲斐貴也 )