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Hjemkomst   Op.58-1  
  Norge
帰郷  
     ノルウェー

詩: パウルセン (John Olaf Paulsen,1851-1924) ノルウェー
      Hjemkomst

曲: グリーグ (Edvard Grieg,1843-1907) ノルウェー   歌詞言語: ノルウェー語


Jeg stod på dækket og jeg så
højt over hav din stejle kyst
med nøgne skjær og holmer grå,
hvor mågen flagrer tyst.
Hvi røres nu med ét mit sind?
Hvi ruller langsomt over kind
en tåre varm og lind?

Jeg kommer fra et solskinsland,
hvor guldorangen dufter sød.
Nu lar en fattig tågestrand
mig glemme sydens glød.
å,Norge,hvor du er mig kjær!
netop med disse nøgne skjær!
min barndoms jo de er.

Å,tag mig i din stærke favn
og sig mig, at du er min mor!
Din søn,jeg altid var,
dit navn jeg priste,hvor jeg for.
Ja,lær mig klang,som dette hav,
at jeg kan synge du dit krav,
din skald bli til min grav!

私はデッキの上に立ち そして眺めていた
はるか海の向こうの お前のそそり立つ岸辺を
むき出しの岩や灰色の島々と共に
そこではカモメたちが声もなく飛び交っていた
どうして今 突然に私の心はかき乱れるのか?
どうして頬の上をゆっくりと流れるのか
一粒の涙が暖かく優しく?

私は太陽の国から戻ってきた
そこでは黄色のオレンジの実が甘く香っていた
今この寒々とした霧にかすむ岸辺が
私にあの南国の輝きを忘れさせたのだ
おお、ノルウェイよ、お前こそ私の愛する祖国!
まさにこのむき出しの岩山なのだ!
私の子供時代よりなじんできたのは

おお 私をお前の力強い腕で抱き寄せてくれ
そして私に言ってくれ お前こそわが母であると!
お前の息子だったのだ、私はいつでも
私はお前の名を讃えてきた どこへ私が行くときも
さあ歌うことを教えてくれ この海がしているように
私はお前のことを歌うだろう お前の求めるままに
お前の歌びとでいさせてくれ 命果てるまで!


グリーグの作品58は5曲からなる歌曲集。タイトルからも想像されますように祖国ノルウェーを愛する心意気を色々なスタイルの曲で描き出しています。その意味でもグリーグの郷土色あふれる旋律が見事に生かされた魅力的な歌曲集と言えるのですが、なぜか全曲まとめて取り上げられることは極めて稀で、第2、第3曲が時折単独で取り上げられているのを耳にすることがあるくらいなのがとても惜しい作品です。
第1曲は船で南の国から帰郷する喜びをしみじみと噛みしめる歌というよりは語りの色合いの強い曲。歌曲集全体では地味ですが第1曲目としての貫禄にあふれる良い曲です。

( 2016.03.21 藤井宏行 )


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