Tout passe,Tout lasse,Tout casse! |
すべては過ぎ去り やつれ 壊れるのだ! |
Elle était belle comme un cœur; Mais selon l'adage moqueur, Tout passe! Comme un insensé,je l'aimais; Peut-être m'aima-t-elle.... Mais, Tout lasse!... Le fil s'était si bien usé Qu'en fin de compte il s'est brisé: Tout casse! |
彼女は美しかった 真心のように だが 冷淡なことわざのように すべては過ぎ去る! まるで狂人のように 私は彼女を愛した たぶん彼女も私を愛していたのだろう....しかし すべてはやつれ果てた!... 糸はすっかり擦り切れて 最後は切れてしまった: すべては壊れるのだ! |
Tout passe,Tout lasse,Tout casse!というのはフランス語の有名なことわざのようです。意味はご覧のとおり。これを巧みに歌詞の中に織り込んで歌にしています。これもエディット・ピアフが歌ったら映えそうなセンチメンタルなシャンソン調の歌になっています。まあそれもその筈と思うのはこの作詞のGustave Nadaudという人がシャンソンの作詞家であったということでそんなメロディを書きたくなるような詩の提供者だったのではないかというところ。
ほとんど知られていない曲ですが、テノールのマッテウッツィの入れたトスティのフランス語の歌曲集の中に収録されているもの。なかなかの熱演で面白く聴けました。でもやはりこのメロディはピアフの歌で聴いてみたいものです。
( 2016.02.22 藤井宏行 )