L'Extase Mélodies |
エクスタシー メロディース |
No.1 Connaissez-vous cette histoire? Elle est vraie. De son couvent un novice sortait, Lorsqu'il ouït,dans les fleurs de la haie, Un oiseau qui chantait. En sa fraîcheur la voix était si tendre, On y sentait si bien murmurer Dieu, Que,sans bourger le novice,à l'entendre, Resta jusqu'au soir bleu. La nuit le prit dans sa résille noire; La voix se tut,j'imagine,ou s'enfuit: Il l'écoutait chanter dans sa mémoire; Il ne vit pas la nuit. Le jour revient,chassant tout maléfice; En vain les coqs crierent son retour; L'étrange charme endormait le novice: Il ne vit pas le jour. No.2 Debout encor,muet,dans l'ignorance Du soleil lourd ou du vent qui battait, Il n'avait plus ni plaisir,ni souffrance, Ni crainte : il écoutait. Et,désormais,cherchant toujours la phrase Qu'il poursuivra durant l'éternite, Vainqueur du temps,immobile,en extase, Le novice est resté. No.3 Lorsqu'en mes bras la tenant endormie, De sa beauté respirant les parfumes, Je pus baiser les yeux de mon amie, J'avais les cheveux bruns. Sur notre amour je fermai la fenêtre; Sans voir le ciel ni les coteaux fleuris, Près du cher coeur je suis resté... Peut-être Que j'ai les cheveux gris. Dans la douceur de la nuit embaumée J'ai bu l'oubli des jours étincelants: Sans m'en douter,sans rien voir que l'aimée, J'aurai les cheveux blancs. Et,me penchant sur son sommeil tranquille, Cherchant son nom et me le murmurant, Je resterai dans l'extase,immobile, L'éternité durant! |
あなたはご存知ですか この物語を?それは本当のお話です 僧院から一人の見習い僧が出てきました その時 生垣の花の中で 一羽の鳥が歌っていたのです その声はとても爽やかで とても優しいものでした その中に感じられるほどだったのです 神のささやきが 見習い僧は身じろぎもせず 聞きました その場に居りました 夕闇迫るまで 夜がその黒い網で鳥を捕えると 声は止みました たぶん逃げ去ったのでしょう: でも彼は自分の記憶の中の歌声に耳を傾けていました 彼は夜になったのに気付かなかったのです 昼が戻ってきて すべての邪悪なものを追い払い むなしく雄鶏が昼間の復帰を叫びました 不思議な魔力がその見習い僧を眠らせて 彼は昼になったのに気付かなかったのです ずっと立ったまま 黙って 気が付きません 太陽の重みも 風の鼓動も 彼はもはや感じません 喜びも苦しみも そして恐怖も :彼は耳を傾け続けたのです そしてそれ以来 ずっと言葉を探し続けているのです 永遠に続ける言葉を 時の勝者として 身じろぎせず エクスタシーの中 見習い僧はじっとしておりました 私の腕がまどろむ彼女を抱く時 その美しさから立ちのぼる香りを呼吸する時 私はくちづけを愛する人の目にすることができた 私はまだ黒髪だった 私たちの愛のため 私は窓を閉めたのだ 空や花咲く丘を見ることもなく 愛する心のそばに私は留まり...そして今や 私は白髪交じりとなった さわやかな夜の甘さの中で 私は飲み干したのだ 輝く日々の忘却を そして疑うことなく 最愛の人以外を見ることなく 私はすっかり白髪となってしまうのだろう そして 静かに眠る恋人にもたれかかって その名を探し ささやきながら 私はじっとしているだろう エクスタシーのうちに 永遠に! |
シャルル・フスター(Charles Fuster 1866-1929)による歌曲集、最後の曲はさらに3曲から構成される二層構造。うち初めの2曲は昔話で、最後の曲は愛の歌というつくりになっております。全部演奏すると10分近くなるヘビーな曲ですが、昔話をするところのちょっとシニカルな鄙びた音楽や、最後の曲の陶酔的なまでの美しさなど、けっこう聴きどころの多い素敵な作品です。
テノールのマッテウッツィがこの曲のみ「トスティのフランス語歌曲集」の録音に入れてくれていてこれが実に味のある演奏になっています。この録音、たいへん珍しいフランス語歌曲ばかりで実に面白い聴きものでした。
( 2016.02.20 藤井宏行 )