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Blow,blow thou winter wind    
 
吹けよ 吹け 冬の風よ  
    

詩: シェイクスピア (William Shakespeare,1564-1616) イングランド
    As You Like It (お気に召すまま) Act.2 Scene.7 Blow,blow thou winter wind

曲: ヤング,アーサー (Arthur Young,1904-1965) イギリス   歌詞言語: 英語


Blow,blow thou winter wind,
Thou art not so unkind
As man's ingratitude;
Thy tooth is not so keen
Because thou art not seen,
Although thy breath be rude.
Heigh ho! sing heigh ho! unto the green holly:
Most friendship is feigning,most loving mere folly:
Then,heigh ho! the holly!
This life is most jolly.

Freeze,freeze thou bitter sky,
Thou dost not bite so nigh
As benefits forgot:
Though thou the waters warp,
Thy sting is not so sharp
As friend remember'd not.
Heigh ho! sing heigh ho! unto the green holly:
Most friendship is feigning,most loving mere folly:
Then,heigh ho! the holly!
This life is most jolly.

吹けよ 吹け 冬の風よ
お前はそんなに不親切ではないぞ
人が恩知らずでいるほどには
お前の歯はそんなに尖ってはないぞ
お前は目には見えないのだから
確かにお前の息は荒っぽいが
ヘイ ホー!歌えや ヘイ ホー!緑のヒイラギに
友情はあらかた見せかけ 恋愛はただの愚行
だから ヘイ ホー!ヒイラギよ!
この人生は馬鹿騒ぎ

凍りつけ 凍りつけ 冷たい空よ
お前が噛み付いたって何てことはない
恩を忘れてしまうよりは全く
お前は水を凍らすけれど
お前の一刺しはそんなに痛くない
友達を思い出さなくなるよりは全く
ヘイ ホー!歌えや ヘイ ホー!緑のヒイラギに
友情はあらかた見せかけ 恋愛はただの愚行
だから ヘイ ホー!ヒイラギよ!
この人生は馬鹿騒ぎ


シェイクスピアの詩によるゴキゲンなジャズナンバー、たぶん誰かやってるはずだと思いましたがやはりありました。イギリスのジャズピアニスト アーサー・ヤングはいくつかの劇中歌を取り上げてスゥイング感あふれるインパクト満点の作品を書いています。中でも一番ノリがよくて楽しいのがこの曲、途中のヘイ・ホーの掛け声なんかをバックコーラスのスキャットでやるのは実にお見事。1930年代の作品で、1940年にかけてボブ・クロスビーやケン・ジョンソンなんて人たちのビッグバンドをバックに演奏されているものが復刻されており、セピア色に輝く味のある演奏を耳にできます。Youtubeでもアル・ボウリィ(Al Bowlly)の渋い歌(ケン・ジョンソンのバンド)で聴くことができました。

( 2016.01.24 藤井宏行 )


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