Sérénade 'Le bourgeois gentilhomme' |
町人貴族のセレナード |
Je languis nuit et jour,et ma peine est extrême Depuis qu’à vos rigeurs vos beaux yeux m’ont soumis; Si vous traitez ainsi,belle Iris,qui vous aime, Hélas! que pourriez-vous faire à vos ennemis? |
私は苦悩している 夜も昼も 私の痛みは果てしない あなたの美しい瞳に すげなく扱われてからずっと あなたがこんな風に 美しきイリスよ 恋する男を扱うのなら ああ!あなたはどんな仕打ちをあなたの敵にするのだろう? |
17世紀の劇作家モリエールの1670年の作品「町人貴族」を1893年に再演する際にフォーレに劇音楽が委嘱され、彼の書いた音楽が上演に使われたかどうかははっきりしていないようですが、第1幕第2場で歌われるこのセレナーデは独立の歌曲として残りました。なかなか切ない歌詞ですがどことなくユーモラス。フォーレの典雅なメロディで歌われると実に味わい深い歌です。
( 2016.01.16 藤井宏行 )