Le ruisseau Op.22 |
小川 |
Au bord du clair ruisseau croît la fleur solitaire, Dont la corolle brille au milieu des roseaux; Pensive,elle s'incline et son ombre légère Se berce mollement sur la moire des eaux. Ô fleur,ô doux parfum, lui dit le flot qui passe, A mes tendres accents ta tristesse répond! A mon suave élan vient marier ta grâce. Laisse-moi t'entraîner vers l'océan profond ! Mais il l'entoure en vain de sa douce caresse, Cette flottante image aux incertains contours, Se dérobe au baiser humide qui l'oppresse, Et le flot éploré tristement suit son cours! |
澄んだ小川の岸辺に ひとりぼっちの花が咲く その花びらはきらめいていた 葦の間で 物思いつつ 花は身を屈め その軽やかな影は そっと揺れている 水のさざ波の上で おお花よ おお甘い香りよ 花に過ぎゆく流れが語りかける ぼくの優しい言葉で あなたの悲しみに答えてあげましょう! ぼくの穏やかな勢いと あなたの美しさとを結び合わせましょう ぼくにあなたを導かせてください 深い海の底へ! けれど流れがむなしく花を包んでも その優しい愛撫で その漂う反映は ぼやけた輪郭で キスを逃れてしまうのだ 水が花に押し付けようとするキスを そして流れは涙にくれて 進んで行くのだ その行く道を! |
1881年作曲の女声合唱作品。いかにもフォーレらしい宗教音楽に通じる透明感に溢れ 微妙な転調を伴うたゆたうメロディが魅力的な作品です。歌詞はかなり俗っぽいものではありますが。
中間部の小川の語りはソリストによって歌われます。切々と訴えかける歌声はどこか悲しげですが、それを挟む合唱は淡々と美しく流れて行きます。
女声合唱団には手頃なレパートリーだからでしょうか。アマチュアの演奏がYoutubeにもあふれておりました。
( 2015.12.29 藤井宏行 )