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Puisqu'ici-bas toute âme   Op.10  
  Deux mélodies
この世ではすべての魂が  
     2つのメロディ

詩: ユゴー (Vicomte Victor Marie Hugo,1802-1885) フランス
    Les voix intérieures 11 Puisqu'ici?bas toute âme

曲: フォーレ (Gabriel Fauré,1845-1924) フランス   歌詞言語: フランス語


Puisqu'ici-bas toute âme
Donne à quelqu'un
Sa musique,sa flamme,
Ou son parfum;

Puisqu'ici-bas chaque chose
Donne toujours
Son épine ou sa rose
A ses amours;

Puis qu'Avril donne aux chênes
Un bruit charmant;
Que la nuit donne aux peines
L'oubli dormant.

Puisque,lorsqu'elle arrive
S'y reposer,
L'onde amère à la rive
Donne un baiser;

Je te donne,à cette heure,
Penché sur toi,
La chose la meilleure
Que j'ai en moi!

Reçois donc ma pensée,
Triste d'ailleurs,
Qui,comme une rosée,
T'arrive en pleurs!

Reçois mes voeux sans nombre,
O mes amours!
Reçois la flamme ou l'ombre
De tous mes jours!

Mes transports pleins d'ivresses,
Pur de soupçons,
Et toutes les caresses
De mes chansons!

Ma muse,que les heures
Bercent rêvant
Qui,pleurant quand tu pleures,
Pleure souvent!

Reçois,mon bien céleste,
O ma beauté,
Mon coeur,dont rien ne reste,
L'amour ôté!

この世ではすべての魂が
誰かに与えるのだから
自分の音楽を 自分の輝きを
そして自分の香りを

この世ではすべてのものが
いつでも与えるのだから
自分の茨を 自分のバラを
自分の愛するものへと

四月が樫の木に与えるのだから
喜ばしい音を
夜が苦悩に与えるのだから
忘却の眠りを

それがたどり着く時に
休もうとして
岸辺へと至る苦い波は
口づけを与えるのだから

ぼくも君に与えよう 今このときに
君にもたれかかって
一番素晴らしいものを
このぼくの中にある

だから受け取って ぼくの思いを
それは悲しいものだけれど
それは朝露のように
君に届くのだ 涙となって

受け取って 数限りないぼくの願いを
おおぼくの恋する人よ!
受け取って 炎や影を
ぼくの日々のすべての!

喜びにあふれたぼくの熱情を
この疑いの晴れたものを
そしてあらゆる愛撫を
このぼくの歌の

ぼくのミューズよ ずっと長い間
揺りかごで夢見る方よ
君が泣くときには彼女も泣く
とても激しく泣く

受け取って ぼくの素晴らしい宝よ
おおぼくの美しき人
ぼくの心には何も残らない
愛が奪われたならば!


ユゴーの詩(詩集「内心の声(Les voix intérieures 1837)」より)は熱い愛の詩ですが、フォーレがつけたメロディはどこか毅然とした堂々としたもの。愛の勝利を讃えているかのようです。録音ではよく一人の歌手で両方のパートを歌ったものがあり(アメリンクのEMI盤・ウォーカーのCRD盤など)、ちょっと人工的な感はありますがこの端正な曲には良く合っているように聴こえなくもありません。
原詩は12節と長いのでフォーレは2・10節をカットしております。同じ詩にメロディをつけたサン=サーンスのものは3・11節のカットですので、両方ご覧いただければ原詩の全貌が分かります。他にラロやアーンも曲をつけており、聴き比べが面白い作品です。

( 2015.12.27 藤井宏行 )


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