TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Norwegische Frühlingsnacht   Op.48-6  
  Sechs Gesänge
ノルウェーの春の宵  
     6つの歌

詩: ローベダンツ (Edmund Lobedanz,1820-1882) デンマーク?
       原詩:ヴェルハーベン Johan Sebastian Cammermeyer Welhaven,

曲: フランツ (Robert Franz,1815-1892) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Lenznacht,so still und so kühl,
Schmiegst dich an Täler so schwül!
Liebliche Töne klingen,
Sag,was bedeutet das Singen?

 Elfen grüßen ihre
 Süßen weiße Lilien,
 Laßt's zum Herzen dringen!

Lichtglanz auf schneeiger Höh
Zeigt,daß der Mond in der Näh!
Über die düsteren Tannen
Schweben die Wolken von dannen.

 Sieh den holden Lenz
 Vergolden Berg und Tale,
 Rings die Nacht verbannen!

Ach,in der Stille der Nacht,
Klingen mir Töne so sacht,
Alte vergeßne Lieder
Regen im Herzen sich wieder.

 Solche Bilder machen
 Milder deine Leiden,
 Heilen deine Wunden!

春の宵 とても静かでとても涼しい
お前を抱きとめている 温かく谷間に!
愛らしい音が鳴り響く
教えてくれ あの歌声は何を意味しているのか?

 エルフたちが挨拶しているのだ
 大好きな白ユリたちに
 その響きを心に染み渡らせるのだ!

光のきらめきが雪の積もった高みに
示している 月がその近くにあることを!
悲しげなモミの木々の向こうには
雲が遠く浮かんでいる

 見よ 気高き春が
 山や谷を渡って行き
 あたりを夜に染めるのを!

ああ 夜の静けさのうちに
私に音がやさしく響いてくる
昔の忘れられた歌が
再び心の中に鳴り響く

 こんな情景がしてくれるのだ
 お前の苦しみをより穏やかなものに
 お前の傷を癒すのだ!


もちろんドイツ語の歌詞ですが、これにはノルウェー語の原詩があってその作者はヴェルハーヴェン(Sebastian Welhaven(1807-1873))、グリーグがOp.18-6でこの詩人を讃える歌を書いていますが()、この詩はビヨルンソンの書いたものでしたので、ヴェルハーヴェン自身の書いた詩というのは残念ながら今までお目にかかれませんでした。ここでこうしてドイツ語に訳されたものとは言え目にすることができたのは感無量のところではあります。ちょっと仰々しさも感じなくはありませんがロマンティックな雰囲気。ノルウェーの大自然の美しさを目の当たりにできるようです。フランツのつけた歌もシンプルながらも爽やかさ全開の美しいメロディ。あまり取り上げられることの多くないフランツ後期の歌曲の中で、白井光子さんがこの曲を取り上げて録音しているのもよく分かる佳曲です。

( 2015.12.19 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ