Dans la pénombre Op.106 Le jardin clos |
暗がりの中で 閉ざされた庭 |
À quoi,dans ce matin d'avril, Si douce et d'ombre enveloppée, La chère enfant au cœur subtil Est-elle ainsi tout occupée ? Pensivement,d'un geste lent, En longue robe,en robe a queue, Sur le soleil au rouet blanc A filer la laine bleue. A sourire à son rêve encor, Avec ses yeux de fiancée, A tresser des feuillages d'or Parmi les lys de sa pensée. |
一体何に この四月の朝 こうして優しく影に包まれて あの愛らしい 繊細な心の女の子は あんなに忙しいのだろう? 物思いに沈みながら ゆったりした仕草で 長いローブで 裾のあるローブで 太陽の上の 白い紡ぎ車で 青い毛糸を紡ぐことに 夢にもう一度ほほ笑むことに その婚約者らしい瞳で 黄金の葉を編むことに 自分の思いのユリの合間の |
結婚を前にしたひとりの乙女の姿でしょうか。暗がりの中で何かごそごそしているわけですが何か幸福感に溢れているような感じです。徹夜で自分の婚礼衣装を糸から作ろうとしているようにも、いやそんな夢を明け方の薄明りの中でまどろみつつ見ているのかも知れません。ボールドウィンの繊細な伴奏に支えられて優しく温かく歌うアメリンクの歌がしっとりとして魅力的でした。
( 2015.12.11 藤井宏行 )