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白肩の津上陸    
  海道東征
 
    

詩: 北原白秋 (Kitahara Hakusyuu,1885-1942) 日本
    新頌 (1941)  白肩の津上陸

曲: 信時潔 (Nobutoki Kiyoshi,1887-1965) 日本   歌詞言語: 日本語


その一

青雲(あをぐも)白肩(しらかた)()、その()に、
()たけびぞ(いま)あがる、御船(みふね)()てぬ。
  いざのぼれ大御軍(おほみいくさ)
  いざ(ふる)丈夫(ますらを)(とも)

浪速(なみはや)()(さわ)味鳧(あぢがも)や、その()を、
()()しに()しのぼり、み(たて)()めぬ。
  いざのぼれ大御軍(おほみいくさ)
  いざ(ふる)丈夫(ますらを)(とも)


その二

日下江(くさかえ)蓼津(たでつ)、その()に、
()たけびぞ(いま)あがる、大御軍(おほみいくさ)
  いざのぼれ、大和(やまと)(ちか)し、
  いざ(ふる)丈夫(ますらを)(とも)

浪速(なみはや)(うしほ)なし(さかのぼ)ると、
()()かば(なに)はばむ、長髓彦(ながすねひこ)
  いざのぼれ、大和(やまと)(ちか)し、
  いざ(ふる)丈夫(ますらを)(とも)



大和を目指す一行はついに白肩之津(今の大阪市付近)に上陸します。勇壮なファンファーレとともに男声ソロと合唱が晴れやかにその上陸を祝いますが、ここはもろにドイツ音楽スタイル。ヘンデルのオラトリオでも聞いているようです。しかしここでも歌われている長髓彦の頑強な抵抗に遭い、ここからのルートは断念することとなるのでした。ここの苦難の戦いは楽章の最後のオーケストラによって表現されています。

( 2015.11.27 藤井宏行 )


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