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からたちの花 第二    
 
 
    

詩: 北原白秋 (Kitahara Hakusyuu,1885-1942) 日本
      からたちの花 第二

曲: 山田耕筰 (Yamada Kousaku,1886-1965) 日本   歌詞言語: 日本語


からたちの花が咲いたよ。
白い白い花が咲いたよ。

からたちのとげはいたいよ。
青い青い針のとげだよ。

からたちは畑の垣根よ。
いつもいつもとほる道だよ。

からたちも秋はみのるよ。
まろいまろい金のたまだよ。

からたちのそばで泣いたよ。
みんなみんなやさしかつたよ。

からたちの花が咲いたよ。
白い白い花が咲いたよ。



同じ詩に1925年に耕筰のつけた曲の方が圧倒的に良く知られ、歌われておりますがこちらの1927年作曲のものももともと「童謡百曲集」と同じ経緯で作曲されたからでしょうか。1925年版にない楚々としたシンプルさが好まれてかしばしば歌われます。この童謡百曲集を作るに至った、耕筰が長距離通勤のお供にした白秋の童謡詩集は「からたちの花」でしたのでこの曲に再びメロディがつくことも必然だったのでしょうか。
第1集の7曲目に収録される予定だったようですがここには「たあんき、ぽうんき」が入れられて出版されました。

ポピュラーな方の「からたちの花」と区別するためにタイトルに「第二」をつけることがあります。ここではそれに従いました。また単純な有節歌曲なので同じメロディで最後まで繰り返して歌うことができますが、楽譜では第2節までしか記されていないのでそれ以降は耕筰はこのメロディで歌われることは考えていなかった可能性があります。

( 2015.10.25 藤井宏行 )


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