鶏(にはとり)爺さん 童謡百曲集 第5巻 |
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鶏(にはとり)爺さん、お人よし、 妻子(つまこ)もよう無い、親もない。 鶏爺さん、お金ない、 鶏一羽がただ大切(だいじ)。 鶏爺さん、貧乏(びんぼ)だで、 人様お畑に畑うちに。 鶏爺さん、さびしいで、 鶏ふところ入れてゆく。 鶏爺さん、草取れば、 鶏やそこらを遊んでる。 鶏爺さん、日が暮れりや、 鶏ふところ入れて去(い)の。 鶏爺さん、住む家(うち)は、 ちよんぼりお菰(こも)のあばら屋根。 鶏爺さん、ねむれない、 鶏かかへて、雨もりに。 鶏爺さん、どうなさる、 鶏や卵も生みやせぬに。 鶏爺さん、鶏と、 朝から晩まで眺めてる。 |
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童謡百曲集 第5巻
( 2015.10.24 藤井宏行 )