郵便くばり 童謡百曲集 第3巻 |
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郵便くばりの来る頃は、 唐黍畑の入日どき、 つくつくほうしも鳴き立てる。 郵便くばりの来る影は いつでもぽつつり、山のすそ、 帽子のひさしが光ります。 郵便くばりの来る道は、 さやさや黍の葉、紅い房、 両手をふりふりまゐります。 郵便くばりの小父さんは いつもの鞄で、青い鬚、 お鬚の中から笑つてる。 郵便くばりは日に一度、 唐黍畑の入日どき、 「はいはい、坊や、またあした。」 郵便くばりは待ち遠い。 つくつくほうしよ、まだ来ぬか、 誰かの手紙が来はせぬか。 |
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童謡百曲集 第3巻
( 2015.10.23 藤井宏行 )