やなぎのわた |
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楊の絮(わた)の飛ぶころは、 黄ろいほこりもかすみます。 乗れ乗れ、ちいさな驢馬のうへ、 夕日の古塔を見に出よか。 奉天北陵、新市街、 飛べ飛べ、やなぎの毛の絮よ。 房つき帽子をうち振ろか。 やなぎのわたの飛ぶころは、 日本のお祭思ひだす。 |
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この曲も「ペチカ」「待ちぼうけ」と同じタイミングで南満州教育委員会の委嘱で書かれたものです。この曲だけは他の2曲と違って今は全くと言って良いほど歌われませんが、それは歌詞をご覧頂ければ理由は明らかでしょう。メロディは決してこれら2曲に遜色があるとも思えないのではありますけれども。
( 2015.10.07 藤井宏行 )