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待ちぼうけ    
 
 
    

詩: 北原白秋 (Kitahara Hakusyuu,1885-1942) 日本
    子供の村 (1925)  待ちぼうけ

曲: 山田耕筰 (Yamada Kousaku,1886-1965) 日本   歌詞言語: 日本語


待ちぼうけ 待ちぼうけ
 ある日 せっせこ 野良かせぎ
 そこへ兎が飛んで出て
 ころり ころげた
 木のねっこ
 
待ちぼうけ 待ちぼうけ
 しめた これから寝て待たうか
 待てば獲ものは駆けて来る
 兎ぶつかれ
 木のねっこ
 
待ちぼうけ 待ちぼうけ
 昨日鍬とり 畑仕事
 今日は頬づゑ 日向ぼこ
 うまい伐り株
 木のねっこ
 
待ちぼうけ 待ちぼうけ
 今日は今日はで待ちぼうけ
 明日は明日はで森のそと
 兎待ち待ち
 木のねっこ
 
待ちぼうけ 待ちぼうけ
 もとは涼しい黍畑
 いまは荒野の箒草
 寒い北風
 木のねっこ



こちらの有名な曲も「ペチカ」同様に南満州教育委員会の委嘱で書かれた童謡です。中国の故事に基づいて白秋の書いたリズミカルな詩に耕筰も小気味よいメロディをつけました。一連目の「せっせこ」は「せっせと」と書かれることがありますが(満州で出版されたときに、標準語の「せっせと」で子供たちに歌わせたいという教育委員会の意向が働いたのだとか)、その後白秋のオリジナルの「せっせこ」に戻されたといういきさつがあるようです。

( 2015.10.07 藤井宏行 )


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