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燕(つばくらめ)    
 
 
    

詩: 三木露風 (Miki Rofuu,1889-1964) 日本
    廃園(1909) − 5.廿歳までの抒情詩  燕(つばくらめ)

曲: 山田耕筰 (Yamada Kousaku,1886-1965) 日本   歌詞言語: 日本語


皐月の浪を超えわたり 
野をこそ慕え、つばくらめ。

野をこそ慕え、つばくらめ。
求(と)めあぐみたる古巣ゆゑ。

緑の岡の鐘樂(しやうがく)の 
ひびきの方(かた)に青岸に。

求めあぐみたる古巣ゆゑ
野をこそ慕え、つばくらめ。



ベルリン留学中の1910年の作品。面白いことにこの歌のメロディーラインはまるで文部省唱歌のようにストレートでシンプル。といいながら微妙な転調をあちこちでしていて不思議な響きの歌になっています。それに輪をかけて面白いのが伴奏のピアノ、とことん技巧的なアルペジオは歌とのミスマッチ感が半端ではありません。例えていえば文部省唱歌をオマージュとしたリヒャルト・シュトラウスの作品といった感じでしょうか。傑作かというとちょっと疑問はありますが、聴いていて癖になりそうな曲です。

( 2015.09.14 藤井宏行 )


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