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Likhet   JS121  
 
似たもの  
    

詩: ルーネベリ (Johan Ludvig Runeberg,1804-1877) フィンランド
      Likhet (1870)

曲: シベリウス (Jan Sibelius,1865-1957) フィンランド   歌詞言語: スウェーデン語


Hur många vågor bo på fjärden,
hur många tankar i mitt hjärta?
De tyckas ?y och dröja kvar dock,
de tyckas dö och födas åter,
så skilda och ändå så lika,
så många och ändå desamma!
Ur samma sjö,av samma vindar
de höjas alla,
ur samma bröst de höjas alla,
av samma kärlek.
Ur samma bröst höjes våg,
våg på fjärd.

どれほどたくさんの波が入り江に留まっているのか
どれほどたくさんの思いがこの心の中にはあるのか?
逃げ去って行くように見えて なお留まっている
死ぬように見えて また生まれてくる
とても違っていて それでもなお良く似ている
たくさんあるようで それは皆同じなのだ!
同じ湖から 同じ風によって
それらは掻き立てられ
同じ胸から それは生まれてくる
同じ愛によって
同じ胸から 波は掻き立てられる
入り江の波は


1922年の作曲。アカペラの男声合唱曲です。いかにもルネベルイらしい哲学的な歌詞は晩年のシベリウスが好みそうな内容。これに吹っ切れたような澄み切ったメロディをつけています。雰囲気としてはこの少しあとに書かれた同じ男声合唱のop.108に通じる透徹さがあります。もっと取り上げられたらいい傑作ですが、歌うのはかなり難しそう。そんなとことが敬遠されてなかなか聴けない曲になっているのでしょうか。

( 2015.09.04 藤井宏行 )


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