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Aamusumussa   JS9  
 
朝の霧  
    

詩: エルッコ (Juhana Heikki Erkko,1849-1906) フィンランド
    Ajan varrelta,laulurunoja  Päiv’ ei pääse paistamahan

曲: シベリウス (Jan Sibelius,1865-1957) フィンランド   歌詞言語: フィンランド語


Päiv’ ei pääse paistamahan
kun on valtaa vailla,
ihmissilm’ ei kauvas näytä
aamu-usvan mailla.
Mutta meill’ on oiva usko
että päivä voittaa,
siksi mieli kirkastuupi,
ääni raikas soittaa.
Aamu-usvan mailla
päivä vallan voittaa.

Siksi Suomi taisteleepi
siksi teemme työtä,
että valon henkivoimat
viihtyis meidän myötä,
että meissä selkiäisi
sumut Suomen maasta,
ettei veljyt veljyttänsä
riistä eikä raasta.
Me kun teemme työtä,
sumut poistuu maasta.

太陽の光線が射しこむことはない
太陽の力が及ばないところでは
人の目には何も見えない
朝の霧が立ちこめる場所では
だが心は固く信じている
太陽の光の勝利を
それゆえに心も晴れ晴れと
さわやかな歌声を鳴り響かせるのだ
朝の霧は立ちこめているが
太陽の力が打ち勝つのだ

だからこそ スオミは闘い抜き
だからこそ われらは労働に励む
光の精神力は
われらの内に満ちあふれるのだ
われらの内の力は追い払うだろう
スオミからこの霧を
そしてもはや消え去るのみだ
同胞を搾取する人間は
われらが労働に励む時
霧はわが祖国から追い払われる


1898年の作曲。アカペラの合唱曲ですが男声合唱でも、混声合唱でも(これがオリジナルのようです)歌われ、更には児童合唱にものちに編曲されて歌われます。素朴な民謡のような旋律ですが、歌詞はこの作曲当時の世相を反映してとても愛国的。ちょっと児童に歌わせるのはどんなものかなと思わないでもなかったのですが、聴いてみるとなかなかいい味わいです。さすがに児童合唱の録音は少ないですが、混声合唱でよく取り上げられるようで結構耳にする機会はあるかと思います。

( 2015.08.27 藤井宏行 )


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