TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Veljeni vierailla mailla   JS217  
 
異郷にあるわが兄弟たち  
    

詩: アホ (Juhani Aho,1861-1921) フィンランド
      

曲: シベリウス (Jan Sibelius,1865-1957) フィンランド   歌詞言語: フィンランド語


Minä näin sinut taas sinä Suomeni maa.
Kohos kalliot,niemet nous’
ja paistoivat saaret ja puhtoset purjeet
ja aikoi mun rintani riemahtaa kun muistin
että jäivät veljeni vieraille maille.

Kiiruhdin kotia kohti niityn niemehen viherjän.
Leyhyi tuuli,loiski laine,
nuokahteli nuori heinä,
kahahteli rannan kaisla.
Aioin venheessä vesille,purressani purjehille.
Vaan oli veljeni vierailla mailla.

Oli ihana,juhliva juhannus,
taas oli käkien kukunta-aika.
Tulet loistivat,raikuivat rannat ja maat
ja sävelet laineilla soi.
Vaan kuinka voi purjetta valaista päivä,
kuinka lepatella järven laine,
kuinka nuoret naureskella,kuinka ihmiset iloita?
Vaikk’ ovat veljeni vierailla mailla.
Ovat veljeni vierailla mailla.

私はまたお前に会えた スオミの国よ
立ち現われる崖よ 立ち上る岬よ
輝く島々よ 美しい帆よ
この胸は喜びに震える それを思うだけでも
だが わが兄弟たちは異郷にあるのだ

私は家に向かって緑の牧場へと急ぐ
風が吹き 波が跳ねる
若草が揺れ
葦が岸辺でざわめく
私は舟に乗り水に出ようとした 帆で波を越えようとした
だが わが兄弟たちは異郷にあるのだ

それは素晴らしい夏至の祝いだった
またカッコウの歌う季節になった
たき火がきらめき 岸辺は丘ととどろき合った
そして調べが波間に響いていた
だがどうやってこの帆は日の光に照らし出されるのか
どうやって跳ねられるのだ 湖の波は
どうやって若者たちは笑えるのだ どうやって人々は喜べるのだ
わが兄弟たちは異郷にあるのに
わが兄弟たちが異郷に


1904年の作曲。無伴奏男声合唱曲です。メロディが地味な割に結構演奏が難しそうな技巧的な曲で、聴き込むと味わいが増すのですが取っ付きはあまり良くない曲かも知れません。「追放者の歌」というタイトルで紹介されることもあるように、離れていた祖国に幸運にも戻って来られた男が、まだ異郷の地に残されている仲間のことを思って歌う歌詞。ロシアに抑圧されて異郷の地に亡命したり追放されたりした人も多かったという当時のフィンランドの状況を思うとなかなか感動的な内容ではあります。

( 2015.08.24 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ