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Den 25 oktober 1902. Till Thérèse Hahl   JS60/61  
 
1902年10月25日 テレーゼ・ハールに捧ぐ  
    

詩: ヴァーサシェルナ (Nils Wasastjerna,1872-1951) フィンランド
      

曲: シベリウス (Jan Sibelius,1865-1957) フィンランド   歌詞言語: スウェーデン語


Sången klang i barnaåren
frisk som bäckens glada brus,
och den klang i ungdomsvåren
lika munter,lika ljus.

Hur än år på år försvinner,
blir du evigt den du var,
lika stark din kärlek brinner,
sången klingar lika klar.

Lärde du av näktergalen
sångens konst en sommarkväll
när han sjöng i gröna dalen
under rosig himlapell?

Lärde du af havets vågor
att för alltid bli dig lik,
när bestänkt med purpurlågor
vågen vaggade mot stilla vik?

Nej,det var helt visst ditt hjärta
som dig lärde fröjd och sång,
lärde dig att lindra andras smärta,
och att själv dock bliva evigt ung!

子供の頃の歌声は
小川のせせらぎのようにさわやかだった
青春の頃のその響きは
ひたすら陽気で ひたすら明るかった

どれほど歳月が過ぎ去っても
あなたはずっとあの時のままだ
強くあなたの愛は燃え立ち
歌は明るく響いている

あなたはナイチンゲールから習ったのか
夏の夕べの歌声を
緑の谷で歌うときの
バラ色の天の覆いの下で?

あなたは海の波から学んだのか
永遠に変わらずにいることを
紫の炎の飛沫を飛ばして
波が静かな入り江で揺れる時の?

いや それは確かにあなたの心なのだ
あなたが喜びと歌を学んだのは
学んだのは 他人の痛みを和らげる方法を
それでも いつまでも若さを失うことなく!


友人でもあった歌手テレーゼ・ハール(1842-1911)の60歳の誕生日に捧げるために書いたアカペラの混声合唱曲です。彼女の誕生日には彼自身が指揮して演奏したといいます。ただ詩人はその曲(JS60)が気に入らなかったようで、同年改訂版としてJS61が書かれています。ほんのりとしたユーモアをたたえつつ軽快に流れるJS60と、しっとりと格調高いJS61、それぞれに魅力的ですが私個人としては最初のJS60の方が勢いがあって好ましく思えました。多くの録音では両方併録していて聴き比べができます。

( 2015.09.21 藤井宏行 )


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