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Le repos en Egypte   P 97  
  Sei Liriche,seconda serie
エジプトでの休息  
     6つの抒情歌 第2集

詩: サマン (Albert Victor Samain,1858-1900) フランス
    Le chariot d'or - 1. La symphonie héroïque - 1. Évocations  Le repos en Egypte

曲: レスピーギ (Ottorino Respighi,1879-1936) イタリア   歌詞言語: フランス語


La nuit est bleue et chaude,et le calme infini...
Roulé dans son manteau,le front sur une pierre,
Joseph dort,le coeur pur,ayant fait sa prière,
Et l'âne à ses pieds est comme un humble ami.

Entre les pieds du Sphynx appuyée à demi,
La vierge pâle et douce,à fermé la paupière;
Et,dans l'ombre,une étrange et suave lumière
Sort du petit Jésus dans ses bras endormi.

Autour d'eux le désert songe mysterieux;
Et tout est si tranquille a cette heure,en ces lieux
Qu'on entendrait l'enfant respirer sous ses voiles.

Nul souffle... La fumée immobile du feu
Monte ainsi qu'un long fil se perd dans l'air bleu...
Et le Sphynx éternel atteste les étoiles.

夜は青く 暖かく そして限りなく穏やかだ...
マントに身を包み 額を石の上に休ませて
ヨセフは眠っている 純粋な心で祈りつぶやきながら、
そしてロバは彼の足元でまるで謙虚な友人のように

スフィンクスの両足の間に半分もたれかかって
聖処女は蒼ざめて優しく その瞼を閉じていた
木陰では 不思議な穏やかな光が
彼女の腕の中で眠っている幼子イエスから発せられていた

彼らの周りでは砂漠が神秘な夢を見ている
あらゆるものが静かだ この時 この場所で
幼子の吐息だけが聞こえてくる ヴェールの下で

風はなく...火からは煙がまだ立ち上り
一本の長い筋のように 青い空へと昇って行く.
そして永遠のスフィンクスは 星たちを見上げる


これもレスピーギの歌曲の中によくあるフランス語の詩につけたもの。フォーレの歌曲で何曲か名前を見かけるアルベール・サマンの詩による作品です。
ヘロデ王の迫害を逃れてエジプトへと向かうイエスの一家。訥々となるピアノと淡々ととれに答える歌声。ピアノの和声はしかしながら結構斬新で見事です。僅かな盛り上がりを見せますが最後は余韻を残して静かに消え去って行きます。非常にシンプルで美しい歌だと思いますが、レスピーギの歌曲の中では知られざる作品となっております。

( 2014.12.13 藤井宏行 )


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