眠りの誘ひ 立原道造の詩による四つの歌曲 |
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おやすみ やさしい顔した娘たち おやすみ やわらかな黒い髪を編んで おまえらの枕もとに胡桃色にともされた燭台のまわりには 快活な何かが宿っている(世界中はさらさらと粉の雪) 私はいつまでもうたっていてあげよう 私はくらい窓の外に そうして窓のうちに それから 眠りのうちに おまえらの夢のおくに それから くりかえしくりかえして うたっていてあげよう ともし火のように 風のように 星のように 私の声はひとふしにあちらこちらと…… するとおまえらは 林檎の白い花が咲き ちいさい緑の実を結び それが快い速さで赤く熟れるのを 短い間に 眠りながら 見たりするであろう |
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立原道造の詩による四つの歌曲
( 2014.11.07 藤井宏行 )