麦藁帽子 |
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八月の金と緑の微風(そよかぜ)のなかで 眼に沁る爽やかな麦藁帽子は 黄いろな 淡い 花々のようだ 甘いにほいと光とにみちて それらの花が 咲きにおうとき 蝶よりも 小鳥らよりも もつと優しい生き物たちが挨拶する |
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1963年作曲の合唱曲。こどものための合唱曲集「光のとおりみち」の一曲でもあり、また単独の女声合唱曲としても歌われます。フランス音楽仕込みの三善の個性がうまく生きたとても美しい合唱作品。立原のロマンティックな、夏の輝かしい情景の詩も見事にメロディにはまっています。
( 2014.11.02 藤井宏行 )