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Nochka   Op.15-2  
  Shest’ khorov
夜  
     6つの合唱曲

詩: ロジジェンスキー (Vladimir Nikolayevich Ladyzhensky,1859-1932) ロシア
      Ночка

曲: ラフマニノフ (Sergei Rachmaninov,1873-1943) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Tikho nochka temnokrylaja proletaet nad zemlej,
Gde-to l’etsja pesn’ unylaja,omrachennaja slezoj.
Proch’ skorej,napev toskujushchij,nochka temnaja projdet,
I,voskresnuv,den’ likujushchij ljudjam schast’e prineset.
Otdokhnet zemlja ustalaja,okoldovannaja snom,
I zableshchet zor’ka alaja v nebe jasno-golubom.

静かな夜の闇の翼が飛んでいる 大地の上を
どこかから悲しげな歌が流れてくる 涙で曇って
去るがいい 嘆きのメロディよ 暗き夜は去るだろう
そして甦る 歓喜の日が人々に幸せをもたらすのだ
疲れた大地は安らぐのだ 眠りの魔法にかかって
そして真紅の朝焼けは輝き始める 明るい青空の下で


安らかな夜の訪れの描写です。こういう表現はラフマニノフはお得意のところ。冒頭のピアノのメロディからはっと息を飲むような美しい瞬間が次々と紡ぎ出されます。最初の静寂はやがて力強い勝利の叫びとなって、そしてまた穏やかな朝を迎えます。
詩人については経歴など調べられませんでしたが、19世紀末に活躍した人のようです。ありきたりの描写と言えば言えなくもありませんが、ラフマニノフの音楽が付くとなかなか映える歌詞となりました。

( 2014.10.20 藤井宏行 )


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