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Absence   CG. 326  
 
不在  
    

詩: ド・セーグル侯爵 (Anatole de Ségur,Marquis,1823-1902) フランス
      

曲: グノー (Charles Gounod,1818-1893) フランス   歌詞言語: フランス語


De mon coeur une partie
Vient au loin de s'envoler,
Et depuis qu'elle est partie
Rien ne peut me consoler!
Ce qui mettait l'allégresse
Dans mon âme et dans mes yeux
M'a laissé dans la tristesse
En s'éloignant de ces lieux!

Tant que les âmes aimées
Ne viendront rouvrir mon coeur,
Les sources seront fermées
Où je puisais le bonheur!
Je refleurirrai quand l'heure
Du revoir aura sonné.
Jusques là j'attends et pleure
Sous mon toit abandonné!

De mon coeur une partie
Vient au loin de s'envoler,
Et depuis qu'elle est partie
Rien ne peut me consoler!

私の心の一部分が
遠くへ飛んでいってしまった
あれがなくなってしまってからは
何も私の慰めにはならない!
喜びをくれていたひと
私の魂に そして私の目に
そのひとは私に悲しみを残したのだ
この場所から遥かに去ってしまって!

愛する魂が
私の心を開かないうちは
泉は閉ざされたままだ
私が幸せを汲んでいた泉は!
私は再び花咲くのだ そのときには
再びめぐり合う時がやってきたときには
そしてそのときまでは私は待ち 泣くのだ
この屋根の下で見捨てられて!

私の心の一部分が
遠くへ飛んでいってしまった
あれがなくなってしまってからは
何も私の慰めにはならない!


いかにもグノーらしいすがすがしく洒落たメロディです。リフレインの暗く沈んだメロディが中間部の回想の場面でほんの一瞬だけ明るい表情を見せるところがとりわけ美しく聞こえてきます。これもグノーの忘れ難い傑作のひとつでしょう。
といいつつなかなか聴けないのですが、スゼーがEMIレーベルに入れたグノー歌曲集に収録されておりました。
彼の典雅なバリトンで聴くと実にいい感じです。

( 2014.10.11 藤井宏行 )


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