Nebbie P 64 |
霧 |
Soffro,Lontan lontano Le nebbie sonnolente Salgono dal tacente Piano. Alto gracchiando,i corvi, Fidati all'ali nere, Traversan le brughiere Torvi. Dell'aere ai morsi crudi Gli addolorati tronchi Offron,pregando,i brochi nudi. Come ho freddo! Son sola; Pel grigio ciel sospinto Un gemito destinto Vola; E mi ripete: Vieni; È buia la vallata. O triste,o disamata Vieni! Vieni! |
苦しいの!遠く 遠くに 物憂げな霧が 立ちのぼってくる 物言わぬ 平原に 甲高く叫ぶ カラスたちは 自分の黒い翼を頼りに 沼地を横切ってゆく 荒れた地を 容赦なく噛み付いてくる大気に 悲しみにくれた木の幹たちは 捧げるの、祈るようにその枝を 剥き出しに とても寒い。私は孤独 灰色の空へと運ばれていった 死者たちのうめき声 飛び交う そして私に繰り返すの:「おいで」と 谷間は暗い おお悲しき人よ おお愛のない人よ おいで おいで |
イタリアの歌にしては恐ろしく陰鬱で、重たいです。本当の話かどうか分かりませんが、レスピーギ自身が先に思いついたメロディに、あとからこのネグリの詩を見つけて当てはめてみたらピタリとはまったものなのだとか。とろとろに甘いカンターヴィレがお好きかと思われる(偏見)イタリアの歌い手にも意外とこの曲は人気があって色々な歌手のものを聴くことができます。レスピーギの代表作か、と言われると個人的には異論がありますが、緻密な音楽はなかなかに素晴らしいです。
( 2014.10.04 藤井宏行 )