TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Luft von Morgen    
 
朝の風  
    

詩: クナップ (Albert Knapp,1798-1864) ドイツ
      

曲: マイアベーア (Giacomo Meyerbeer,1791-1864) ドイツ−イタリア   歌詞言語: ドイツ語


Himmelsluft von Morgenlande
Die zu uns herüberweht,
Wo an düsterm Grabesrande
Mancher arme Pilger steht,
Siechthum hat ihn fast verzehret,
Sünde sein Gebein verheeret,
Ach! wehe lieblich mild und rein
Kühlung in sein Herz hinein,
Himmelsluft!

Daß der Kranke sich erhebe,
Daß er von dem Jammer frei,
Grünend stehe,wonnig lebe,
Eine Blume Gottes sei,
Fahre fort ihn anzuhauchen
Ihn in Balsam einzutauchen,
Ach! ohne dich,o Lebensluft,
Sinkt er welkend in die Gruft,
Himmelsluft!

Himmelsluft von Morgenlande,
Ich bin auch ein krankes Herz!
Weh’ an meines Grabes Rande
Mir hinweg der Sünde Schmerz.
Grünen möcht’ ich noch auf Erden,
Meinem Gott zur Freude werden...
Ach! Du die Alles heilen kann,
Weh’ o Himmelsluft mich an,
Himmelsluft!

朝の地からの天の風が
われらのもとへと吹き寄せてくる
ここは陰鬱な墓場の縁に
たくさんの哀れな魂が漂っているところ
虚弱さがすっかり魂を捕らえ
罪はその骨を打ち砕いた
ああ!優しくて純粋な美しい哀しみよ
冷やしておくれ その心の中を
天の風よ!

それは病める者を高みへと運ぶ
もはや不幸から自由なところへと
緑豊かに立ち 穏やかに生きよ
一輪の聖なる花であれ
それを呼吸し続けるのだ
香油の中に身を浸して
ああ!お前なしでは 生命の吐息よ
その者は墓の中で朽ち果てていたであろう
天の風よ!

朝の地からの天の風よ
われもまた 心を病んでいるのだ!
わが墓の縁で嘆きつつ
もしもわれが罪の苦しみから逃れられれば
再びこの地上で緑でいられるであろうに
わが神の喜びとなって
おお!御身 すべてを癒されるお方よ
天の風をわが許に吹かせ給え
天の風を!


宗教的なえらく重々しいことを歌詞では歌っていますが音楽は飽くまで軽やか、若い娘の朝のお祈りといった感じです。礼拝の決まり文句をあまり深く考えずに口ずさんでいるということでしょうか。それでもほんのりと翳りを見せるメロディはなかなかに素敵です。

( 2014.09.07 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ