Le jeune pâtre Breton Op.13-4 Fleurs des landes |
ブルターニュの若い羊飼い ランド地方の花 |
Dès que la grive est éveillée, Sur cette lande encor mouillée Je viens m'asseoir Jusques au soir; Grand mère de qui je me cache Dit: Loïc aime trop sa vache Oh! Oh! Nenni da! Mais j'aime la petite Anna. A son tour,Anna,ma compagne, Conduit derrière la montagne, Près des sureaux, Ses noirs chevreaux; Si la montagne,où je m'égare, Ainsi qu'un grand mur nous sépare, Sa douce voix, Sa voix m'appelle au fond du bois. Oh! sur un air plaintif et tendre, Qu'il est doux au loin de s'entendre, Sans même avoir L'heure de se voir! De la montagne à la vallée La voix par la voix appelée Semble un soupir Mêlé d'ennui et de plaisir. Ah! retenez bien votre haleine, Brise étourdie,et dans la plaine, Parmi les blés, Courez,volez! Dieu! la mèchante a sur son aile, Emporté la voix douce et frêle La douce voix Qui m'appelait au fond du bois. |
ツグミが目を覚ますときには この湿ったヒースの上に ぼくはただ座りに来るんだ 夕暮れまで おばあちゃんに見つからないようにしないと 言われるからさ:ロイクは牛をかわいがり過ぎだよって ああ!ああ!違うんだ ばあちゃん! そうじゃなくてぼくはアンナが大好きなのさ あの娘の方は アンナ ぼくの友だちは 山の反対側に連れて行くのさ ニワトコの木の下に 黒い子ヤギたちを たとえぼくの歩いてくこの山が 大きな壁となってぼくたちを隔てても 彼女の優しい声は その声は森の奥からぼくを呼ぶのさ ああ!悲しげで優しい歌声 なんて幸せだろう 遠くからでもそれが聴けるのは たとえなくても 会いに行くための時間が! 山々から谷間へと 声に呼びかけるあの声は ため息ようだ やるせなさと喜びの入り混じった ああ!息を止めてくれよ 遠慮のないそよ風よ 平野や 麦の穂の間で 走れ 飛んでいろ! 神さま!このひどい奴は翼の上に乗せて 運び去ってしまった あの甘いかすかな声を あの甘い声を 森の奥からぼくを呼んでいたあの声を |
軽やかなテナーの歌声が弾むようなピアノ伴奏に乗って歌われます。この歌曲集の中では一番人気があってよく単独で取り上げられ、けっこうな数の録音もあるようです。原題は「ロイクの歌」とあり、この羊飼いの名がロイクであることが分かります。詩はもう少し長くて全部で8節からなり、ベルリオーズは前半の4節を選び出しています。彼の恋するアンナは山の向こうにいて会えないけれど、彼はひとりで盛り上がっています。カットされた後半まで読むと更に微笑ましいのですが、やはりちょっと歌にすると長過ぎでしょうか。
( 2014.06.14 藤井宏行 )