Su una violetta morta P 97 Sei Liriche,seconda serie |
萎れたスミレの上に 6つの抒情歌 第2集 |
È vanito l'odor di questo fiore, Che,come il bacio tuo,tenero ardente respirava su me. Anche di questo fior fuggì il colore, Che rilucea deliziosamente di te,solo di te. Forma languida e vana ella riposa Sul mio povero cuor,Che non oblia,povero stanco cuor; Immobile,di gel,silenziosa Ella irride così l'anima mia,l'anima calda ancor. In vano,in vano io piango a lei d'accanto; E sospirando invan su lei mi chino: oh! tutto in lei finì! Il suo destino è muto,senza pianto. Il suo destino è muto. Oh! il mio destino dovrebe esser così! |
消え失せたのだ この花の香りは あなたのキスのように 私の上で優しく息づいていたのだが 花の色さえも消え去った 楽しげにあなたを輝かせていたのに あなただけを 苦悩した姿で 空しく横たわっている 私の胸の上に 忘れられない 哀れな疲れ果てた胸に 動かず 凍りついて 沈黙して 花は嘲っているようだった 私の魂を まだ暖かい魂を 空しく 空しく私はその傍らで泣く そして空しくため息をつく 花に身を寄せながら ああ!花のすべては終わった! その運命は沈黙している 泣くこともなく その運命は沈黙している ああ!私の運命もきっとそうなるに違いない! |
イギリスの詩人シェリーの“On a faded violet”のイタリア語訳につけた曲です。レスピーギにはこのシェリーが好みなのか、有名な大作「夕暮れ」をはじめとしてこの詩人の詩にメロディをつけたものが(もちろんイタリア語訳にですが)結構目につきます。この曲もシェリーの詩の濃厚なエロスを実に見事に表した耽美的な感じが良く出ています。さりながらメロディラインが美しいイタリア歌曲の特質も良く出ていてなんとも魅力的な歌になりました。レスピーギの歌曲の中では決して良く取り上げられる作品ではありませんが一聴の価値はあります。
( 2014.06.08 藤井宏行 )