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Chant de mai    
 
五月の歌  
    

詩: ブラーズ ド ビュリー (Henri Blaze de Bury,1813-1888) フランス
      

曲: マイアベーア (Giacomo Meyerbeer,1791-1864) ドイツ−イタリア   歌詞言語: フランス語


Connais-tu la chanson
Qu’au printemps m’ont apprise
Les ruisseaux et la brise
Et les fleurs du buisson
Où je me suis assise?
La connais-tu? la connais-tu?
Le soleil jeune et beau
En tressant sa couronne
La dit mieux que personne,
Et le petit oiseau
Dans son lit la fredonne...

Comme aussi le lézard,
Couché sur l’herbe ardente,
La dit à chaque plante.
Cimarosa et Mozart,
Et tous ceux que je chante,
N’ont rien fait,mon ami,
D’aussi doux,d’aussi tendre
Et je vais vous l’apprendre
Quand sur le pré fleuri
La lune va descendre...

Vous la saurez bientôt
Et pour toute la vie,
Si je vous la confie,
Elle n’a qu’un seul mot,
Qu’un son,qu’une harmonie,
Et... ce mot... c’est... c’est amour!...
Les rayons de lumière
Et les fleurs de la terre,
La chantent tout le jour
Dans l’herbe printanière,
La chantent,la chantent amour!

君は知ってるかい この歌を
春に私が教わった歌を
小川やそよ風
茂みの花たちから
私が腰かけているときに?
それを知ってるかい? それを知ってるかい?
若々しくて美しい太陽が
その冠を編みながら
言うのだ それは他の誰の歌より素晴らしいと
それは小鳥が
巣でさえずっている歌よりも

トカゲもまた
暖かい草の上に寝そべって
あたりの草に言うんだ
チマローザやモーツァルトや
私の歌う他の誰も
これほどの歌は作れないさ 友よ
これほどに甘く これほど優しい歌は
私は君にも覚えて欲しいんだ
このお花畑に
月が降りてくる時には

君もすぐ覚えるさ
そして一生忘れないよ
もし僕が君に任せるにしても
それはたったの一言だけなんだ
ひとつの音に ひとつのハーモニー
そして その言葉 それは それは「愛」なのさ
輝く光の帯が
そして大地の花たちが
一日中そのことばかり歌っている
春の草の中で
歌ってる 歌ってるんだ 愛を!


フランス語の歌詞にてこずり、だいぶ出遅れてしまいましたが何とか5月中にこの曲を取り上げることができました。これは美しいメロディのあふれるマイアーベーア歌曲の中でもひときわ素敵な曲です。鳥のさえずりに似せたピアノ伴奏と掛け合いながら高く澄んだ声が踊る前半部が、静かに想いに耽る中間部分をへて、再び戻ってきた軽快な後半、終わり方が少々呆気ないのを除いては、私にとっては絶品の歌でした。

( 2014.05.24 藤井宏行 )


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